
美馬市木屋平(旧木屋平村)は、四国第二の高峰剣山(つるぎさん)の麓に位置する小さな山村です。剣山は日本百名山の一つで別名太老芨(たろうぎゅう)と呼ばれ、徳島県の最高峰(1,995m)であり、この剣山の豊かな自然に育まれてきたのが木屋平です。
木屋平は、昭和30年代の林業が最盛期の頃には人口6,500人を数えていましたが、林業の衰退にともない人口が減少し、平成24年10月には830人、令和3年9月には505人となり、典型的な過疎高齢化の進んだ山村です。
地域の95%は山林や原野で、唯一の医療機関が美馬市国民健康保険木屋平診療所(以下、木屋平診療所)であり、地域住民の医療を一手に担っていました。大病を患い入院となったり、家族や親族などの介護力を持たない多くの高齢者は、食事、排泄や入浴などの日常生活の自立性を失った時点で、木屋平での生活を諦めることになっているのが現状です。
限られた数の医療や介護スタッフだけでは、慣れ親しんだ家で最後まで支援していける環境整備を行うことは極めて困難な状況なのです。
こんな小さな山村だけで、人口減少や超高齢化社会を乗り切れる医療・介護能力は残念ながら残されていません。
へき地医療は、その地域特性に応じた独自の方法が求められ、木屋平には木屋平の地域特性に応じた方法で医療・介護を存続させていくことが望まれるのではないでしょうか。
私たちは、平成21年にNPO法人を立ち上げ、平成22年4月に木屋平診療所の近くに「こやだいら薬局」を開設しました。平成29年4月には旧中学校を改築し、木屋平総合支所、診療所、郵便局、農協や薬局が集結した木屋平複合施設へ移転しました。物理的距離が近くなることで木屋平診療所の医師や看護師とは毎日業務後にミーティングを行い、患者情報や治療方針の共有など緊密に行えています。
今後はより一層、木屋平診療所の医師や看護師、地域の介護スタッフのみなさんと力を合わせ、地域のみなさんの健康を支える一助になれるように取り組んでいます。
特記事項
当薬局は、厚生労働大臣が定める基準に基づいて調剤を行う「保険薬局」です。「保険薬局」とは、薬剤師が健康保険を使って調剤を行うほか、一般薬の販売も行っている薬局です(一般薬には健康保険は適用されません)。
薬剤服用歴管理指導料に関する事項
当薬局では、患者さまごとに作成した薬剤服用歴などをもとに、以下のサービスを提供しています。
・重複投薬、相互作用、薬物アレルギーの確認
処方された薬について、重複投薬や薬の相互作用、薬物アレルギーを確認した上で、薬剤情報提供文書を通じて情報を提供し、基本的な説明を行っています。
・服薬状況の確認と説明
薬剤服用歴を参照しながら、患者さまの服薬状況や体調の変化、残薬の状況などを把握し、処方された薬の適正使用のために必要な説明を行っています。
・継続的なフォローアップ
薬剤交付後も、患者さまの服薬状況や体調の変化を継続的に確認し、必要に応じて指導を行っています。
個別調剤報酬の算定項目の分かる明細書の発行について
当薬局では、医療の透明性を高め、患者さまへ情報提供を積極的に行うために、領収書発行時に「個別の調剤報酬の算定項目が分かる明細書」を無料で発行しております。
明細書の発行を希望されない場合は、事前にお申し出ください。
夜間・休日等加算の対象となる日及び受付時間帯
・平日は8時までと19時以降
・土曜日は8時までと13時以降
・日祝日、年末年始(12/29~1/3)は終日
調剤基本料に関する事項
調剤基本料1
後発医薬品の調剤に関する事項
当薬局では、医療費を抑え、お薬代の負担を軽減するためにジェネリック医薬品を積極的に調剤しています。また、後発医薬品体制加算を適用しております。
地域支援体制加算に関する事項
・平日は1日8時間以上、土・日曜日のいずれかの曜日には一定時間以上開局し、かつ週45時間以上開局しています。
・1,200品目以上の医薬品を備蓄しています。
・単独または近隣の薬局と連携し、24時間調剤及び在宅業務に対応しています。地方公共団体等に周知を行っています。
・在宅業務の体制を整備しています。在宅の業務実績があります(年1回以上)。在宅支援に係る診療所や病院、訪問看護ステーションとの連携をとれるようにしています。
・プライバシーに配慮した構造です。
・麻薬小売業者の免許を受けています。
・健康相談または健康教室を行っています。
・一般用医薬品を販売し、必要に応じて医療機関への受診を勧奨しています。
・調剤従事者の資質向上を図るため、定期的な研修・学会などで研究発表を行っています。
・インターネットを通じた情報収集と周知(PMDAメディナビなど)を行っています。
・かかりつけ薬剤師指導料に係る届出を行っています。
・管理薬剤師の実務経験が要件を満たしています。(薬局勤務5年以上、同一の保険薬局に週32時間以上勤務かつ1年以上在籍)
・健康被害や薬の効果が得られないことを防止した事例(プレアボイド)の把握・収集と副作用報告に係る手順書を作成し、報告する体制を整えています。
・後発医薬品の調剤割合が80%以上あります。
在宅患者訪問薬剤管理指導料に関する事項
■介護保険
・居宅療養管理指導および介護予防居宅療養管理指導
同一建物居住者以外:518単位/回
同一建物居住者:379単位/回(2-9人)、342単位/回(10人以上)
※1単位=10円 10単位=10円(1割負担)30円(3割負担)自己負担率や地域により金額が異なることがあります。
■医療保険
・在宅患者訪問薬剤管理指導
同一建物居住者以外:650点/回
同一建物居住者:320点/回(2-9人)、290点/回(10人以上)
無菌製剤処理加算に関する事項
かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料に関する事項
同意書に署名していただくことで、次回から専任のかかりつけ薬剤師が担当いたします。
連携強化加算に関する事項
当薬局は以下の基準を満たしています。
・第二種指定医療機関の指定
・感染症や災害発生時の体制整備および周知
・感染症や災害発生時の手順書作成および職員との共有
・被災状況に応じた研修および地域協議会、研修、訓練等への参加計画・実施
・被災状況に応じた医薬品、衛生材料、検査キット等の備蓄および提供体制の整備
・自治体からの要請に応じた人員派遣の協力体制の整備
・オンライン服薬指導およびセキュリティー対策の整備
・要指導医薬品・一般用医薬品・検査キットの取り扱い
医療DX推進体制整備加算に関する事項
訪問薬剤管理指導に関する事項
通院が困難な患者さまに対し、ご自宅へお伺りして、お薬のお届けと服薬指導、管理のお手伝いをさせていただきます。短い期間のご利用も可能ですので、お気軽にご相談ください。
※医師の了解と指示が必要となります。事前にご相談ください。
健康相談
当薬局では、地域の皆さまの健康をサポートするため、医療用医薬品、一般用医薬品、健康食品に関する情報提供や健康相談を積極的に行っております。
健康相談保険外サービス等の費用請求に関する事項
薬剤に関する費用について
・薬剤の容器代:30円~120円
長期収載品の選定療養について
・2024年10月1日より、一定の条件を満たす長期収載品(特許期間を終了した医薬品)を選択した場合、従来の自己負担に加え、「選定療養費」の負担が発生します。
健康相談保険外サービス等の費用請求に関する事項
当薬局では24時間電話を受け付けております。
夜間・休日は転送電話にて対応させていただきます。
状況により、近隣薬局をご案内させていただく場合がございますので、ご了承ください。
営業日時
月曜日~金曜日 ・・・ 8:30~17:30
土曜日 ・・・ 8:30~12:30
※ 年末年始はお休み
・ 災害や新興感染症の発生時等に医薬品の供給や地域の衛生管理に係る対応を行います。
・ 災害や新興感染症の発生時等に都道府県等から医薬品の供給等について協力の要請があった場合には、地域の関係機関と連携し、必要な対応を行います。
・ 行政機関、医療機関、薬局、関係団体等と適切に連携するため、災害や新興感染症の発生時等に係る地域の協議会や研修等に積極的に参加するよう努めます。
こやだいら薬局の取り組み
アクセス
こやだいら薬局
〒777-0302
徳島県美馬市木屋平字川井 224
(こやだいら複合施設内)
TEL 0883-68-2090
FAX 0883-68-2091



〇 年〇月、旧木屋平中学校の校舎に行政、医療・福祉、商業等の日常の生活に必要なサービスが集約され、ワンストップサービスが実現されました。
木屋平までの道(神山線)



木屋平の景色 (こやだいら薬局スタッフ撮影)
※ クリックで拡大できます